日本のオタクは世界一

オタクは70年代に発生しています。かっこよく言えば「サブカルチャーのファン」です。もともとは、マンガやアニメのファンのうち、マニアックに作品にのめりこみ、社会との接触が不得意な人を指していました。言葉の意味としては、だんだん広がってきており、当初の意味合いとはかなりずれているようです。

フランスなどでは「オタク」は「ファッショナブル」に近い響きがあり、流行に乗ってかっこよく生きるためには「オタク」にならなければならない、という風潮になりつつあります。海外で通用する「OTAKU」は、日本のオタクとは次第にずれが生じているのかもしれません。

日本でオタクがうまれたのはなぜか?

オタクは、日本でしか誕生しえなかったものです。なぜなら、オタクとマンガ・アニメは切っても切り離せないものだからです。マンガあってのオタクですので、世界一マンガ文化の発展した日本だからこそ、オタクが生まれたと言えます。

高度成長期が日本のマンガ・アニメ文化を発展させる原動力になりました。国民生活が豊かになり、学園紛争時代が終わると、子供も大学生ものんきに遊ぶ時代がきます。豊かな時代を謳歌しようと、海で遊び、スキーをし、車をもってドライブする。若者たちはどんどん外に出て、明るく生き始めました。

そうした社会の中に合って、周囲に取り残される人たちもいます。当時は「根暗」(ネクラ)と呼ばれていましたが、性格が内向的で、大勢で明るく遊ぶことに適していない人たちです。そういう人たちはマンガの世界に入り込み、一人でいるがために、専門性も高まりマニアックに育ちます。彼らがオタクの原型であり、どちらかと言えば、社会の片隅に小さく潜んでいるものでした。

アニメの世界が発展

マンガが隆盛を極め、次第にアニメにシフトしていきます。ガンダムや銀河鉄道999などが登場すると、マニアックなファンが一気に増加します。「いい歳をした」若者が、子供のようなことに興味を示し、グッズにのめりこみ始めました。このころから、オタクは社会に認知され始めます。このころまでは、オタクは男性に限られていました。

セ-ラームーン世代

「美少女戦士セーラームーン」が一世を風靡した1990年代に育った女子は、熱狂的なアニメファンになります。小さいころからアニメに熱中し、グッズで遊び、衣装を揃えます。コスプレを幼時に経験してしまった世代は、コスプレというものに抵抗感をもたず、むしろノスタルジーを感じます。彼らの登場によってオタクは女子にまで拡大し、それによって「暗い」ものから「やや明るい」ものへと転換し始めます。 アニメの海外進出の影響で、海外にもオタクが登場し始め、そのことが日本のオタクを勇気づけて、社会的認知をうけるようになりました。

元々はジメジメして隠れて活動していた「オタク」が今や、世界中で大人気のカルチャーに育ったことは、誇れることなのでしょう。