世界最古の『おもてなし』

『世界最古の旅館・慶雲館(けいうんかん)』。これは日本最古の『おもてなし』施設といってもいいでしょう。歴史ある『慶雲館(けいうんかん)』がどんな旅館なのか、どんな風にお客様をもてなしているのか探っていきましょう。

いったいどこにあるの?どうやって行くの?

創業1300年、世界で一番古い旅館、『甲州西山温泉・慶雲館(こうしゅうにしやまおんせん けいうんかん』は山梨県南巨摩郡早川町( みなみこまぐん はやかわちょう) に存在します。

南アルプスのふもと、標高800メートルの渓谷二つの間にはさまれています。最寄りの駅は、中央本線または東海道本線より、『JR身延駅(みのぶえき)』で下車。駅から旅館までのバスや、旅館から1日に1本の送迎バスも出ていますので予約しておくのもいいでしょう。

ただ車で1時間半ほど、かなり険しい山道を抜けたところにありますので、乗り物酔い薬を飲んでおいた方が無難です。決してアクセスが良いとは言えませんが、そのぶん、大自然の素晴らしさは堪能できます。

世界最古の温泉宿の歴史

『慶雲館』は慶雲二年(705年)に藤原鎌足(ふじわらのかまたり)の息子『藤原真人(ふじわらのまひと)』が、この地で狩猟を行っていた際に、川の岩の間から噴出している温泉を発見しました。

藤原真人が険しい山道を開き、湯壷を作ったのがこの旅館の始まりとされています。『慶雲館』と言う名前は『慶雲二年』に発見されたことから名付けられました。その後、徳川家康、武田信玄などの隠し湯として愛されたことで知られています。

日本最古の旅館が送る『おもてなし』とは

まず、この温泉旅館の特徴は溢れ出る自然湧出の源泉の豊かさでしょう。『慶雲館』が所有している源泉の湧出量は毎分400リットルで、これは世界トップクラスです。また2005年に毎分1.630リットルの源泉を新しく堀り、合わせて毎分2.030リットルという豊富な湯量での、掛け流し風呂が自慢です

また、サービスにも最善の『おもてなし』が用意されています。食事は全て部屋出し。地産地消の会席料理にこだわり、『慶雲館』でしか口にできない料理に徹底しています。料理を盛る器も有田焼で、料理との色の調和にも気を配っています。目でも料理を楽しんで欲しいという心遣いですね。

『慶雲館』の湯船は全部で8つあり、全て100%源泉掛け流し、24時間入浴を楽しめます。大自然を体感できる露天風呂、展望台浴場、貸しきり野天風呂、部屋つき露天風呂など、かたちもさまざま。部屋も景色も素晴らしく、世界最古でありながら『JTBお客様アンケート調査』で平均95点(2010年)を打ち出しました。

このように日本を代表する世界最古の温泉旅館は、1300年という長い歴史を最高の『おもてなし』で客人を迎えてきたのがわかります。『世界最古のおもてなし』これは日本が世界に誇れるもの。この文化を絶やすことなく続けていくことが大切ですね。