世界一長いトンネル

開通しているトンネルの中では本州と北海道を結ぶ青函トンネルが世界一長いことをご存じでしょうか?その長さはなんと53.85キロです。このトンネルが完成する以前は、本州と北海道の間を移動する手段は船のみでした。しかし、台風などの影響で海が荒れ、大規模な海難事故が発生することもあり、安全な移動手段であるとはいえませんでした。この青函トンネルの完成によって、自由に本州と北海道を行き来することができるようになったのです。ちなみに貫通しているトンネルの中では未供用のゴッタルドベーストンネルは全長57kmあり、開通すれば青函トンネルを抜いて世界一になる

構想から完成まで50年以上

青函トンネルが最初に構想されたのは1937年のことでした。しかし、莫大な費用と時間が必要となるため、その時点では着工には至りませんでした。しかし、1954年に台風の影響によって海が荒れたことによって大規模な海難事故が発生し1000人以上の死者を出す大参事となってしまいました。これをきっかけとして、トンネル計画が具体化し、1961年にようやく着工に至りました。

しかし、これほどの長さのトンネルですので、すぐに完成するわけがありません。なんと着工から完成まで27年もの年月を要しました。構想から51年が過ぎた1988年、ようやく人々の夢であった青函トンネルが開通の日を迎えました。

青函トンネルの秘密

このトンネルの中を走る線路は、なんと長さ52.57キロもの継ぎ目のないロングレールが使用されています。この長さも世界一となっています。また、単に電車が走行するのみでなく、光ファイバーケーブルなどの通信網も設置されており、移動手段としてのみでなく、通信の面においても北海道と本州を繋ぐ重要な役割を果たしています。

また、青函トンネルにはもう一つの世界一があります。それは、トンネル内の海底にある吉岡海底駅と、竜飛海底駅という2か所の駅です。ここは世界初の海底駅となっています。また、ここに設置されている公衆電話は世界一低い場所にある公衆電話となっています。

日本の持つ高い技術を駆使することによって、長さ53.58キロにも及ぶ青函トンネルは完成しました。周囲を海で囲まれ、陸のほとんどは山地という厳しい環境の中で暮らすことによって、日本人は高いトンネルの技術を持つようになりました。青函トンネルはその集大成といえる存在でしょう。