もはや芸術レベル!世界一の鉄道『新幹線』

昭和39年、世界ではじめて時速200キロ超の高速鉄道を実現した東海道新幹線ですが、実はそのほかにも多くの『世界一』を獲得しています。今回は、そのうち代表的な3点をご紹介します。日本のものづくりの技術と高度なサービスが生んだ新幹線の素晴らしさを、ぜひご確認ください。

平均遅延わずか36秒!

新幹線の日本一でもっとも有名なのが、徹底的な運行管理により実現した『定時運行』です。

平成23年の調査では、年間12万本の平均遅延がわずか36秒という、驚異的な数値を出しています。大雪や台風による遅延も含んでいるという数値ですので、通常時での遅延はほぼゼロといえます。

これは、耐震補強や、世界に例のない脱線防止装置の導入など、自然災害対策に巨額の投資をし続けたJR東海の努力の賜ともいえます。

また、ハード面だけでなくソフト面、高い人材力も見逃せません。運転士は秒単位で運行速度を管理し、『時間ぴったり』になるように速度を調整し続けています。

万が一、1分以上の遅延が生じた場合には、全列車の運行を管理する『新幹線総合指令所』に警報が流れます。そして運転士と指令所が全力で遅延回避に努め、定時運行を徹底しているのです。

驚異の安全性

東海道新幹線は、開業以来のべ56億人を超える人を運んでいます。これだけの乗客を運んでいる高速鉄道でありながら、脱線、衝突など鉄道会社の不注意による事故での死亡者はゼロなのです。

過去50年の間には、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの巨大な地震に遭遇していることを考えると、その高い安全レベルは驚嘆に値します。安全性に絶対の自信があるからこそ、高速鉄道を3〜5分間隔で走らせるという、殺人的なダイヤを組むことができるといえるでしょう。

この新幹線の安全を支えている一端に、日本の高いものづくりの技術が上げられます。例えば、新幹線の車体に使われている約2万本の『ねじ』には『絶対に緩まないナット』といわれるものが採用されています。新幹線は高速で走行し、常に振動を受ける状況であるため、ネジ類の緩みが頻繁に生じやすくなります。しかし、このナットは特殊な形状をしており、文字通り『絶対に緩まない』設計となっているのです。

そのほか、多くの日本のものづくりの技術が、安全性の高い新幹線を作り上げる原動力となっているのです。

世界一の掃除力

現在、新幹線の安全性や定時走行以上に世界中から賞賛されているのが、車内清掃スタッフの優秀さです。新幹線が到着すると、整列してお辞儀、その後わずか7分間で車内清掃を完了し、風のように去っていくという清掃スタッフの仕事は『これこそ日本のおもてなしの真髄』と高い評価を受け、海外のメディアがこぞって取り上げているのです。

『我々は清掃業でなくサービス業。お客様に温かな思い出をお持ち帰りいただくのが仕事です』という強い信念のもと、スタッフ一同が誇りを持って仕事に取り組んでいる姿は、見る者に感動を与え、世界一の清掃サービスとして確たる地位を築いているのです。

新幹線の持つさまざまな技術、設備は今後、他国に追いつかれることがあるかもしれません。しかしサービスの面では、伝統や高い教育水準に裏打ちされた確かな人間力を持つ日本人にかなう国は、簡単に現れることはないでしょう。

日本人の英知と美徳の結晶、新幹線。この驚異の高速鉄道は、日本人の潜在能力の高さの象徴ともいえるのではないでしょうか。